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古都鎌倉 (13)
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古都鎌倉(13) 「杉本寺」





坂東観音霊場・第1番札所「杉本寺」  石段参道と本堂(観音堂)




鎌倉で一番古いお寺を知っていますか・・??、


鶴岡八幡宮から金沢街道沿いに東に約1km行くと左手の森の中にあるのが観音霊場・「杉本寺」である。


街道際からすぐ、磨り減った鎌倉石の階段が連なり、途中の受付で拝観料を払う。 
石段の中ほどに仁王門があり、朱塗りのア形、ン形の仁王が、観音様を守るように立っていいる。 
小さな仁王門をくぐると、苔むした細い石段の両脇に「十一面杉本観音」と書かれたいくつもの幟が目につき、チョッと賑やかであるが・・?。

登り切ると茅葺きの本堂(観音堂)が目前に現れ、由緒古刹を想わせる風格と美しさに思わず息をのむ。佇んでいると、ゆっくりとした時の流れを感じ、落ち着いた気分に浸ることができる。

堂内には、中央に本尊の十一面観音、右手には毘沙門天、不動明王など、左手には新十一面観音と地蔵菩薩など多数の仏様が並ぶ。

因みに、仁王門の仁王像は鎌倉期の代表的刻師・「運慶」の作という。 
何れも、重文及び国宝である。



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観音霊場について・・、


四国の観音霊場の巡拝は、巡礼と言わず一般に「遍路」(へんろ)と言う、「辺路」に通ずる。
世界遺産に指定された熊野古道では、小辺路、中辺路や大辺路などが在るが、こちらはヘンロとは言わず「ヘジ」と読む。

お遍路さんが着用する白い衣が「死に装束」で、手にする金剛杖には五輪の梵字が刻まれ「墓標」そのものであるという。
つまり遍路は昔は辺鄙(へんぴ)の地を巡る道で即ち「辺路」で、死を覚悟した厳しい「修行」だったという。

巡礼または巡拝は、観音様をお参りし、衆生の功徳を願う周遊的な参詣といえる。
巡拝寺院」を「札所」というのは、自分の氏名、住所の書いた木札を巡拝寺院に打ち付けたからで、現在は木札が紙札に変わっている。


観音経」によれば、「三十三観音」は我々悩み多い人間を三十三の姿に変身して救ってくださる観音だといわれる。
現在では「六観音」といって、現世利益中心の密教(真言、天台)を主とした観音に人気があるという。
六観音」とは聖観音、千手観音、馬頭観音、十一面観音、 准胝観音、如意輪観音で各々、現世の悪鬼救済の役割を果たすとしている。

因みに、霊場と言われる「坂東三十三ヵ所」の観音寺院は一箇所を除き、全て六観音の内から成っている。


ところで、全国に観音霊場は多数存在するが、代表的なのが西国、秩父、坂東で秩父の一ヶ寺を加えて「百ヶ所観音霊場」ともいう。

「百ヶ所観音霊場」の巡拝で結願を果たした場合、そのお礼として長野市にある「善光寺」(南向観音)と「北向観音」(上田市の常楽寺)にお参りするのが習わしとしている。



杉本寺」は、鎌倉幕府が開かれる500年も前の奈良期の天平年間に創建された鎌倉最古の寺である。 

板東三十三観音霊場の第一番札所の発願寺であり、札所参りは、この寺から始まるのである。
「坂東札所」は平安中期、花山法皇が巡って来られた札所を指定したことから始まってとされている。
鎌倉幕府が成立し、源頼朝が観音信仰に熱心だったため、後世、更に隆盛したという。


次回は、 「建長寺」     古都鎌倉(14) 「建長寺」へ



        

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