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日本の世界遺産 白神山地(14) 「白神の世界遺産概要」 .
白神山地の世界遺産Map(資料 赤文字は自然歩道の位置を示す:詳細後報)
世界遺産・白神山地の概要
青森と秋田の両県にまたがる「白神山地」には、ブナ林が世界最大の広さで残っている。 しかも、中心部は伐採などの人手が全く入っていない原生的な状態のままで保存されている。 その全体の面積は、13万ha(ヘクタール)という広大な広さである。 そのうち、約1万7千ha(169.7km2)が、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されている。
青森県側の面積はそのうち74%を占め、残るは秋田県北西部にあたる。
白神山地は、世界遺産登録地域の外側にも広大な山林を持ち、通常は、登録地域外も含めて呼ばれることが多い。 その中でも特に林道などの整備が全く行われていなかった中心地域(核心地)が、世界遺産に登録されている。
世界遺産地域は、中央部の核心地域と、周辺の緩衝地域に分かれ、これらの地域は世界遺産登録時より開発を行わず、現状のまま保護されることになっている。 従って、これらの地域には遺産登録以前からあった登山道以外には道はなく、今後も恒久的に整備されない予定であり、特に核心地域には道らしい道はないいう。
特に、青森県側の中心部、所謂、核心地域に入るには、事前、あるいは当日までに森林管理署長に報告をする必要がある。
秋田県側の核心地区は原則的には入山禁止である。
核心地区は林道すらないので、そこを踏破するには極めて高度な登山技術などが必要とされ、世界遺産に登録されてから以降も、核心地区での遭難事故の発生もあり、死亡者も出ているという。
世界遺産登録地域は、登録前後に禁猟区に指定されている。 漁を行うには漁業協同組合と森林管理署長の許可が必要である。 なお、漁業組合はここを通年禁漁としている。
位置は、青森県側は西津軽郡鰺ヶ沢町、深浦町、岩崎村、中津軽郡西目屋村。
秋田県側は主に山本郡藤里町で、標高300mから1243mの主稜部分、向白神岳に及ぶ山岳地帯である。 また、これらの山稜を削る笹内川、追良瀬川、赤石川、岩木川の上流部にあたる大川が、県境付近を源流とし、ほぼ一様に北に向かって流れている。
これらの河川の上流部には多くの崩壊地が見られることも白神山地の特徴で、大川、追良瀬川の上流域では崩壊斜面が目立つ。 特に、海岸近くの十二湖西方の山腹の大崩は、1704年のM7の地震によりできたとも云われており、またこの時「十二湖」も生じたとされている。
次回、白神山地・「十二湖」
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