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日本の世界遺産 白神山地(5) 「白神山地の地形、特徴」 .
重畳たる白神山地の山並、遥かに岩木山が望まれる
深い森はブナの純林
【地形】
白神山地を流れる河川には、青森県側に大川、暗門川、赤石川、追良瀬川、笹内川があり、秋田県側には粕毛川がある。
その各河川の流域を分ける尾根沿いに標高1,000mから1,200m級の山々が連なっていて、主なものとしては、大川流域に青鹿岳(標高1,000m)、赤石川流域に魔須賀岳(標高1,012m)、追良瀬川流域に天狗岳(958m)がある。
そして旧岩崎村と旧深浦町を分ける分水嶺に白神岳(1,232m)と、白神山地内では最高峰の向白神岳(1,243m)があるほか、県境の尾根沿いには二ツ森(1,086m)、真瀬岳(988m)、雁森岳(987m)、小岳(1,042m)といった峰々が並ぶ。
【特徴】
白神山地の特徴は、人為の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が東アジア最大級の規模で分布していることにある。
又、このブナ天然林には、ブナ−ミズナラ群落、サワグルミ群落等をはじめ多種多様な植物が生育し、高緯度にもかかわらず、ツキノワグマ、ニホンザル、クマゲラ、イヌワシ等をはじめ非常に多くの動物が生息し、白神山地全体が森林博物館的景観を呈している。
特に世界遺産地域は、最も良く原生状態が保たれており、その価値は、地球的に見ても極めて重要であると評価されている。
ブナ林は、動物の餌となる植物が多く、他の森林に比較して豊富な動物が生息しているほか、水源涵養機能や地表侵食防止機能なども高いのが特徴で、このような多面的な機能や美しさは、近年日本でも高く評価されるようになっている。
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