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日本の世界遺産 白神山地(10) 「青秋林道の是非」 .
先ず、白神山地が世界遺産に登録される過程
それは、県の小さな自然保護団体が、「林道工事の差し止め」の請求を営林事務所や関係機関に請願したのがキッカケであったという。
自然保護団体が白神山地保護運動に取り組んだのは、白神山地を縦断する青秋林道(青森県西目屋村−秋田県八森町間凡そ30キロメートル、事業主体は青秋両県)の計画が明らかになったことからであった。
青秋林道の必要性、
青秋林道は、「過疎に苦しむ青秋県境一帯の町村の活性化につながる」、「これまであまり伐採の手が入っていなかった白神山地のブナを利用する」、などを目的に、1978年頃から具体化に向けて動きだしていた。 この動きは、青森、秋田両県民はほとんど知らなかったが、1982年に着工する段になって自然保護団体の知るところとなった。
まず敏感に反応したのが、秋田県の保護団体だった。 『 林道は青秋県境を通ることになっているが、土砂が粕毛川(秋田県側)に流入する恐れがある。 そうすれば、生活用水に支障をきたし、ダムの能力が低下する。 自分たちの水を守らなければならない 』として立ち上がり1982年5月、関係機関に林道の見直しを求めた。
水を守ることを主体に、ブナ原生林の保護を訴えたのだった。
青森県側も、これに呼応し同年7月から保護運動を始めた。
次回、 白神山地(11) 「青森、秋田の自然保護団体」
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